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相対的なレバレッジが低いことが、利益水準が低くなっている要因でしょう。
バランスシートの強さと利益水準の高さのバランスは時代とともに変化するものですが、同社はバランスシートの強さに比重を置いていると言えます。
 同社の国内建設工事の売上高は1兆1,172億円です。
このうち、官庁工事は全体の20%、民間工事は全体の80%となっています。
土木、建築工事別内訳は土木工事が全体の19%、建築工事が全体の81%となっています。
大成建設、鹿島の内訳と大差はありません。
ただし、鹿島などの東京地盤のゼネコンが国内建設工事受注の10〜13%程度を関西地方に依存しているのに対して、大阪地盤の同社の場合、関西地方への依存度が20%を超えるという特徴を挙げることができます。
 連結売上高に占める海外売上高の比率は12.6%と大成建設より高い比率となっています。
全体の50%がアジア、49%が北米で、大成建設に比べると北米への依存度が大きくなっています。
連結子会社には上場企業の大林道路を抱えていますが、連結経常利益は約12億円で、本体に与える影響は軽微です。
国内連結子会社全体の単純合算ベースの経常利益は約47億円、うち不動産事業を営む大林不動産の連結経常利益が約26億円で、大林道路を含めると、この2社で大半の利益を稼ぎ出しています。
海外子会社群全体の単純合算ベースの経常利益は約33億円で、うちタイ大林が約25億円と大半を稼ぎ出しています。
大成建設の有楽土地のような本体に大きな影響を与える連結子会社はありませんが、堅実さが際立っています。
 過去5期の連結売上高と連結営業利益を累計すると、同社は連結売上高が7.0兆円、連結営業利益が1,741億円、連結営業利益率は2.5%です。
過去5期の累計営業利益は最大手ゼネコン4社のなかで最も少なく、営業利益率も高くありません。
2001〜2003年度にかけての利益水準の低さが同業他社に比べて累計営業利益が少なくなっている理由です。
 同社は2007年度を最終年度する中期経営計画を発表しています。
数値目標としては連結営業利益で500億円というものです。
2005年度の連結営業利益が467億円、2006年度の会社側の連結営業利益目標が480億円となっていて、2007年度の連結営業利益500億円に向けて着実に進展しています。
 同社は中期経営計画の2大目標として、「収益力の強化」と「継続的成長」を掲げています。
収益力の強化においては、@コンカレントエンジニアリング(開発、設計から建築までを並行して進めること)の推進、A提案力の強化、B工事原価の提言を掲げています。
また、継続的成長においては@都市再生、A環境関連、Bリニューアル、C海外の大型工事に加えて、D新たな収益基盤としてPFI事業やEエンジニアリング事業、F証券化スキームを用いた不動産事業などを推進しています。
 2006年3月期決算においては投資有価証券売却益によって得られた利益を株主に分配すべく、年間12円の配当を実施しました。
大成建設の配当が6円、清水建設の配当が7円、鹿島の配当が6円というのを考慮すると、同社の配当水準がいかに高いかがわかります。
 また、同社は配当に関する基本方針として、「安定配当を優先しつつ、増益時には連結配当性向20〜30%の範囲を当面の目安として、配当による利益還元に努める」としています。
配当性向による配当へのコミットメント表明した大手ゼネコンは初めてです。
連結経常利益水準は相対的には高くないものの、極めて強固なバランスシートを保持していることが前向きな配当政策を表明できたものと思われます。
 初代・清水喜助か21歳のときに江戸神田鍛冶町で創業。
1859年(安政6年)、開国に先駆けて横浜に進出します。
1868年(慶応4年)、2代目喜助かわが国初の本格的洋風ホテル・築地ホテルを竣工、そして築地ホテル館を経営。
1887年、渋沢栄一を相談役に迎え、その助言により民間建築を主に手がける方針をとるようになりました。
 1891年、尾張紡績震災復旧工事をきっかけに名古屋出張所を開設。
1893年、平安遷都1100年記念大極殿工事で京都出張所を開設。
1894年、大阪出張所開設。
1903年、創業100周年で東京京橋区南鞘町に本店を新築します。
 1929年、工学博士の佐野利器を副社長に迎え、近代化に取り組みます。
1930年、土木部の設置による土木事業への本格参入を目指します。
1937年、株式会社清水組を設立。
1948年、清水建設株式会社に社名を変更します。
目国内民間建築工事への依存度が最も高い 2006年3月期の連結経常利益は519億円と最大手ゼネコン4社のなかでは大成建設、鹿島の同554億円に次いで、3番目の水準です。
売上高においても1兆4,994億円と鹿島の1兆7,753億円、大成建設の1兆7,440億円に次いで3番目の水準です。
 連結売上高の内訳は建設事業が全体の90%、開発事業が全体の4%、その他6%となっています。
連結営業利益の内訳は建設事業が全体の54%、開発事業が全体の39%となっています(連結消去前)。
2006年3月期には大型不動産の売却益が計上されているため、2005年3月期ベースで営業利益の内訳を見ると、全体の82%が建設事業、全体の9%が開発事業となっています。
2005年3月期の利益構成が同社の本来の姿と言えます。
 連結有利子負債に対する株主資本の比率は76%と最大手ゼネコン内においては大林組の同58%を上回る水準ですが、大成建設、鹿島に比べれば圧倒的に低い水準です。
バランスシートと利益水準のバランスという観点からは、大成建設、鹿島というよりは大林組に近い存在です。
 同社の国内建設工事の売上高は1兆1,507億円。
このうち、官庁工事は全体の14%、民間工事は全体の86%となっています。
土木、建築工事別内訳は土木工事が全体の16%、建築工事が全体の84%となっています。
大成建設、大林組、鹿島と比べると、民間工事、建築工事の比率が高いことが最大の特徴です。
 連結売上高に占める海外売上高の比率は公表されていないため、単独売上高に占める海外工事比率で代用しますが、その比率は全体の6.2%と高くありません。
連結子会社には不動産の売買・賃貸および管理を行っている清水総合開発、橋梁および鉄骨の製作請負を行っている東京識骨橋梁、片山ストラテック、建築設備工事の第一設備工業、建設資機材販売、リースおよび保険代理業を行っているミルックスなどがあります。
 過去5期の連結売上高と連結営業利益を累計すると、同社は連結売上高が7.7兆円、連結営業利益が2,404億円、連結営業利益率は3.1%です。
過去5期の累計営業利益は最大手ゼネコン4社のなかで大成建設に次いで多く、連結営業利益率についても大成建設に次いで高い水準にあります。
中期経営計画 同社の中期経営計画の目標数値は毎年見直されますが、現在の2008年度の連結経常利益目標は490億円となっています。
目標年度の違い、営業利益・経常利益の違いがあって、一概には比較できませんが、同社の中期経営計画の目標数値は、大成建設の2006年度の連結経常利益目標が550億円、大林組の2007年度の連結営業利益目標が500億円と比較すると消極的なものとなっています。
以下、決算短信より同社の中期経営計画における重点施策について抜粋します。
 中期経営計画における重点施策は以下の6点です。
 @建設プロジェクトのライフサイクルすべての段階で、一貫して顧客の価値を創造し、最大化していくための活動を推進する。
営業・設計・施工の三位一体をはじめとする総合力の結集体制の強化、プロポーザル・ソリューション機能の向上、生産・調達システムの革新、アフターケア体制、品質保証・性能保証体制の整備などの諸施策に取り組み、受注の質・量の確保、技術・品質の維持・向上、トータルコストの低減を徹底する。

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